今で言う「ツンデレ」だったペット。

小学校の頃ウサギを飼っていました。
白黒のツートンカラーで大きな黒い目をいつも忙しそうに動かしている女の子でした。

軒下に大きな小屋を建ててそこで暮らしていたのですが、ご飯をあげようと扉を開けるとそこをこじ開けるように頭で押してきて、上目づかいでじっと睨みつけてきました。
まだ子供だった私は「いつも睨みつけて何だか性格悪いウサギ」と思ってしまい、適当にご飯を放り込んで無理矢理扉を閉めていました。

それがある時、偶然頭に私の手があたって撫でるような仕草になったのですが、ウサギは何とも気持ちよさそうな顔をしてもっともっととおねだりをしてきたのです。

そう、頭を押し出してきたのはスキンシップを求めていたのでした。

それに気づいてからは彼女の見方が180度変わりました。
意地悪で憎たらしいと思っていた彼女は、抱っこや撫でられることが大好きな甘えん坊だったのです。

割と大きなウサギだったので噛まれるのが怖かったのですが、恐る恐るフードを手に乗せて差し出してみると、両手をちょこんと私の手に乗せてゆっくりと食べたりしてくれました。

もう一つ一つの行動がかわいくてたまらなくて、ヒマさえあれば構っていたように思います。

そんなかわいいペットでしたが、ある日曜日、自分で小屋の網を破って脱走してしまいました。
母親と一生懸命探したのですがついに見つからず・・・。
周囲にはイタチやヘビも沢山棲んでいる田舎だったので、帰ってくることはありませんでした。

一見憎たらしそうで実はとっても甘えん坊なかわいいウサギ。
今風に言うとまさに「ツンデレ」なペットでした。